今年の桃の節句である雛祭りは、故あって自宅で行うことができなかった。いつもは時期をずらして妻の実家で行う『おひな様』と呼ぶ団欒が当日に。

義理の弟家族も来て写真を撮ったり、ちらし寿司を食べたりする。そうはいっても、「はい、いただきます」という号令の元に食べ始めるのではない。空いた席に順次食べに行き終わった人からテレビを見たりして好きなことをし始める。なんとも緩いものだ。だが、それがいいと思ってもいる。

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この写真に写っている雛飾りは妻が小さい頃に祖母に買っていただいたもの。テレビでしか見たことのないような大きいやつだ。興味がなかったので知らなかったのだけれど、こういう大きな雛飾りは結構なお値段がするそうで、うちはもらい物やら手作りだったりしたので初めて見たときはそのすごさに圧倒されたりしたものだ。

飾ってある部屋は二階のとある一室。写真を撮るとき以外はそうそうこの部屋に来ることはない。なので、人形はちょっと寂しそうにも見える。みんなが一旦降りたあと、子供と二人で写真を撮ると称してこの部屋にもう一度来て、他愛もない遊びなどをして、そのようなていの気持ちを分かち合うがごとく過ごす。。

これでまた片付けられてしまうのかと思うと、ちょっぴり寂しさを感じつつ部屋をあとにする。毎年、気持ちはちょっとこの瞬間揺れ動いてるのだ。
それが、ぼくのちいさな秘密だ。